アルミ箔タイプのパウチ

昨今使われているレトルト食品用袋(レトルトパウチ)の大方が、アルミ箔タイプのものです。はじめ材料構成としては、12μmPET (2軸延伸ポリエチレンテレフテレート)/9μmアルミ箔170μmHDPE (高密度ポリエチレン)でした。内面材のHDPEには、衝撃性に耐えうる性質を向上させるためにポリイソブチレンのようなエラストマーが混合されていましたが、シール強度や耐熱性の点で十分満足のいく材料ではありませんでした。現在では、耐熱性、耐衝撃性に優れた「エチレンープロピレン・ブロック共重合体」のフィルム化への手法が確立され、この無延伸フィルムが使用されています。また、アルミ箔も薄膜化されて、構成は12μmPETT17μmアルミ箔170μmCPP(無延伸ポリプロピレン)となっています。パウチの種類と層構成はいろいろ製造され、3層又は4層のアルミ箔入り、2層又は3層の透明タイプ、3層の透明バリア等があります。アルミ箔タイプのレトルトパウチは、形状として平袋が一般的ですが、その場合は通常紙のカートンに2次包装となっています。この紙カートンを省き、ディスプレー性を向上させたものとして、スタンデイングタイプ(自立袋タイプ)のレトルトパウチも使用されるようになっています。